ブイタマークリーム

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ブイタマークリームとは

ブイタマークリーム(一般名:タピナロフ)は、アトピー性皮膚炎の治療において約20年ぶりの新系統として登場した、最新の非ステロイド性外用薬(塗り薬)です。

 

皮膚の細胞にある「AhR(芳香族炭化水素受容体)」という部分に作用し、アトピーの炎症やかゆみを根本から引き起こす原因(IL-4、IL-13など)をマルチにブロックします。ステロイドではないため、長期使用しても皮膚が薄くなるような副作用がなく、顔や首をはじめ全身に安心して使用できます。

 

当院では、これまでの治療で効果が不十分だった方や、プロトピック軟膏のヒリヒリ感が苦手だった患者様へ、新しい選択肢としてご提案しております。

ブイタマークリームの効果

ブイタマークリームは、これまでの外用薬とは異なる新しい仕組みで優れた抗炎症効果を発揮します。

 

・1日1回の塗布でしっかり効く
既存の多くの塗り薬が「1日2回」必要なのに対し、ブイタマークリームは1日1回の塗布で24時間しっかりと効果を発揮します。学校やお仕事で忙しい方でも続けやすいのが大きな特徴です。

 

・ステロイド(ストロングクラス)と同等の効果

非ステロイド薬でありながら、強いステロイド外用薬に匹敵する高い効果で、赤みやガサガサした湿疹を改善します。

 

・バリア機能の修復効果
単に炎症を抑えるだけでなく、皮膚のバリア機能に関わるタンパク質(フィラグリンなど)を増やす作用があり、アトピー肌そのものを強く健康な状態へ導きます。

他の治療との違い

ブイタマークリームは、これまでの外用薬とは異なる新しい仕組みで優れた抗炎症効果を発揮します。

 

治療タイプ 薬剤・治療名 対象年齢 投与方法・頻度 主な特徴と使い分けのポイント

局所治療

(塗り薬)

プロトピック軟膏

成人用:16歳以上

小児用:2歳〜15歳

毎日

(1日1〜2回)

非ステロイド性の免疫抑制外用薬。

ステロイドと同等の強い抗炎症効果があり、皮膚が薄くなる副作用がないため顔や首に最適。

使い始めに一過性のヒリヒリ感が出ることがあります。

コレクチム 生後6ヶ月〜

毎日

(1日1〜2回)

非ステロイドのJAK阻害外用薬。

顔や首など、ステロイドを塗り続けたくないデリケートな部位に最適。

モイゼルト 生後3ヶ月〜

毎日

(1日2回)

非ステロイドのPDE4阻害外用薬。

赤ちゃんから使用でき、マイルドに炎症を抑え皮膚を良好に保ちます。

ブイタマークリーム 12歳以上

毎日

(1日1回)

2024年に登場した世界初の「AhR活性化剤」という新しい非ステロイド外用薬。

1日1回の塗布でしっかり炎症を抑え、プロトピックのような使い始めの強いヒリヒリ感が

少ないのが特徴。

ステロイド 全年齢

毎日

(1日に1~2回)

ステロイド軟膏は強い炎症や激しい痒みを迅速に抑える「火消し役」。

状態が落ち着いた後は保湿剤や非ステロイド免疫抑制薬などへ切り替えてバリア機能を維持するのが基本です。

全身治療

(注射薬)

デュピクセント 生後6ヶ月〜 2週間に1回 最も実績のある生物学的製剤。安全性が高く、赤ちゃんから大人まで幅広く使用可能。
イブグリース 12歳以上 4週間に1回

2024年に登場した新しい注射薬。

炎症の主原因(IL-13)を狙い撃ちし、維持期は月1回の投与でOK。

ミチーガ 6歳以上 4週間に1回

かゆみの原因(IL-31)をピンポイントで遮断。

「とにかくかゆみが強い」という方に適しています。

全身治療

(内服薬)

リンヴォック 12歳以上

毎日

(1日1回)

効果・即効性ともにトップクラス。とにかく早く強力にかゆみ・湿疹を抑えたい方向け。
オルミエント 15歳以上

毎日

(1日1回)

リンヴォックと同じJAK阻害薬。症状の程度や患者様の背景に合わせて使い分けます。

ターゲット照射

(光線療法)

エキシマライト 全年齢 週1〜2回など

ナローバンドUVBよりさらに効果の高い紫外線を患部に照射。

頑固な痒疹(ブツブツ)や部分的な強いかゆみに有効。

当院のブイタマークリームの治療方法

当院では、患者様のライフスタイルや過去の治療歴に合わせてブイタマークリームを処方しています。

 

・対象となる方:12歳以上のアトピー性皮膚炎の患者様(※11歳以下のお子様には原則処方できません)。

・使用回数:1日1回、入浴後などに患部へ適量を塗布します。

 

「1日2回塗るのが面倒・忘れてしまう」という方へ
アトピー治療で最も多い挫折が「朝、忙しくて塗り薬を塗る時間がない」というケースです。ブイタマークリームであれば、夜の入浴後に1回塗るだけで良いため、治療の負担を大幅に減らすことができます。

当院のブイタマークリーム治療の流れ

1.診察・適応の確認

まずは医師が診察を行い、湿疹の状態やこれまでの治療歴を確認します。患者様の年齢(12歳以上か)や部位を確認し、ブイタマークリームが適しているかを丁寧に判断します。

2.治療スタート(導入期)

1日1回、症状のある部分に薄く伸ばして塗布していただきます。

3.症状が安定したら(維持期)

皮膚の赤みやガサガサ、かゆみが落ち着いてきた後も、医師の指示に従って塗布を継続します(皮膚のバリア機能を高める作用があるため、見た目が綺麗になっても少し続けることが大切です)。

4.定期的な経過観察

お肌の状態を定期的にチェックします。ブイタマークリームは新薬ですが、症状が安定している場合は患者様の通院負担を減らすため、状態に合わせて柔軟に長期処方(まとめ処方)を行います。

ブイタマークリームの目安費用と「高額療養費制度」

ブイタマークリームの処方は保険適用(3割負担など)となります。

 

費用の目安
一般的な3割負担の患者様の場合、診察料とお薬代(1本10g)を合わせて、1回の通院あたり約2,500円〜4,500円前後となります(新薬のため、従来のジェネリックがある古い塗り薬に比べると、1本あたりの薬剤費はやや高めになります)。

 

※ブイタマークリームは外用薬(塗り薬)の価格帯であるため、基本的には「高額療養費制度」の対象となるような高額な費用負担(月何万円など)にはなりません。

副作用と治療前の注意点

ブイタマークリームを安全に使用するために、以下の点にご注意ください。

 

・接触皮膚炎(かぶれ)や刺激感
プロトピックのような一過性の熱感は少ないですが、肌に合わずに赤みや痒みが強くなる「かぶれ(接触皮膚炎)」が起こることがあります。塗った場所が逆に赤く腫れてきた場合は、使用を中止して当院にご相談ください。

 

・頭痛
主な発現頻度は1〜10%未満とされており、使用開始初期に見られることがあります。通常は軽度〜中等度で経過観察可能なことが多いですが、症状が強い場合や続く場合は当院にご相談ください。

 

・毛嚢炎(ニキビのようなブツブツ)
臨床試験において、塗布した部分にニキビのようなブツブツ(毛嚢炎)ができる副作用が報告されています。

 

・ただれた傷口には使用しない
浸出液が出ているようなジュクジュクした強い傷口には、まずはステロイド等で傷を治してから使用する場合があります。

 

・妊娠中・授乳中の注意
妊娠中または妊娠している可能性のある方は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ使用します。必ず事前に医師にご相談ください。

ブイタマークリーム治療の監修者情報

青木 馨代(あおき かよ)

略歴
2005年3月
金沢医科大学医学部 卒業
2005年4月
昭和大学藤が丘病院 臨床研修
2007年4月
昭和大学病院 皮膚科 院外助教
2011年3月
昭和大学大学院医学研究科医学専攻 卒業
2011年4月
公立昭和病院 皮膚科
2014年4月~
都内クリニック(複数院) 皮膚科・美容皮膚科 非常勤
2024年5月
恋ヶ窪皮膚科クリニック 院長

 

所属学会
日本皮膚科学会
日本美容皮膚科学会

 

資格
医学博士
日本専門医機構認定皮膚科専門医

 

 

 

ブイタマークリームによるアトピー性皮膚炎治療をお考えの方は東京都国分寺市の恋ヶ窪皮膚科クリニックまでご相談ください。

ブイタマークリームに関するよくある質問(Q&A)

プロトピック軟膏との一番の違いは何ですか?

大きな違いはふたつあります。ひとつは「1日1回の塗布で良い点(プロトピックは1〜2回)」、もうひとつは「プロトピック特有の、使い始めの『焼けるような熱感・ヒリヒリ感』がほとんどない点」です。プロトピックの刺激が辛くて挫折してしまった方にも使いやすいお薬です。

ステロイドのように、長く使うと皮膚が薄くなりますか?

いいえ、ブイタマークリームは非ステロイド薬ですので、長期間使用しても皮膚が薄くなったり、赤ら顔(毛細血管拡張)になったりする副作用はありません。そのため、顔や首などのデリケートな部位にも長期的に使用可能です。

1日1回、いつ塗るのが効果的ですか?

基本的にはいつ塗っていただいても24時間効果が持続しますが、肌が清潔で吸収が良い「入浴後」の塗布をおすすめしております。毎日なるべく同じ時間帯に塗るようにしてください。

何歳から使用できますか?

日本国内では、アトピー性皮膚炎に使用する場合は「12歳以上の小児および成人」に対して承認されています。そのため、11歳以下のお子様にはご使用いただけません。

新薬(2024年登場)とのことですが、処方本数に制限はありますか?

一般的に新薬は発売後1年間「1回につき14日分まで」という処方制限がありますが、ブイタマークリームはその制限期間を過ぎておりますので、患者様の症状や状態に合わせて、複数本をまとめて長期処方することが可能です。

他のアトピーの塗り薬(コレクチムやモイゼルト)と何が違うのですか?

作用する仕組み(ブイタマーはAhR活性化剤、コレクチムはJAK阻害剤、モイゼルトはPDE4阻害薬)がそれぞれ異なります。また、これらは1日2回塗る必要がありますが、ブイタマーは1日1回で済む点、そして抗炎症効果(キレの良さ)が比較的強いという違いがあります。

塗る量の目安はありますか?

基本的には他の塗り薬と同様に「FTU(フィンガーチップユニット:大人の人差し指の先から第一関節まで出した量)」を基準にします。この量で、大人の手のひら2枚分の面積に塗ることができます。1日1回、薄く均一に伸ばして塗ってください。

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